News Ticker

圧倒的質感の塊、FOCAL STELLIAの開封とレビュー

sponsored links

※ブログ内のリンクはアフィリエイトを利用している場合があります。

FOCALの密閉型ヘッドホンのフラグシップモデルとなる「Stellia」を購入しましたので、開封の様子と1週間使用してみてのレビューです。

以前から普段使い用の密閉型ヘッドホンが1つ欲しいなぁと考えていたところ、ちょうどGWセールに出ていたのと給付金の後押しもあり購入。

当初はDENON AH-D9200が第一候補でしたが、この巡り合わせも何かの縁ということで。これまであまりFOCALのヘッドホンを聴いたことがなくネット上の評判が頼りでしたが、概ね条件に合いそうだったので冒険してみました。

外箱は専用の段ボール、側面に保証書が張り付けられていました。ずっしりとした重みがあります。

内箱は分厚く頑丈な作り。本体とカラーリングも統一されオシャレ&高級感が溢れています。

上にスライドさせる形で開封し、本体の入ったキャリングケースと付属品が収められたケースを取り出しました。

ケースを開くとバランスケーブルとマニュアル類が収められた手帳型ケース、下にアンバランスケーブルが入っています。

手帳型のケースの中身はマニュアル類のみ。内箱もそうですが、こういった一度開けるかも分からない細部まで妥協せずに作り込まれているのを見ると、もっとコスト削減してその分お値段を・・・というのは野暮ですね。感心しました。

キャリングケースも何かオシャレ。果たしてStelliaを外に持ち出す機会は来るのだろうか。

ヘッドホンがぴったり収まります。中央部分にはケーブルを収納するスペースも。

光の反射で明るくなっていますが、実物はもう少し落ち着いた色合いです。正直なところハウジングのデザインはあまり好みではなかったのですが、実際手に取ると全体的なまとまりは良い感じです。装着したら見えませんしね。

タグにある「CUIR PLEINE FLEUR」はフランス語でフルグレインレザーとのこと。とても手触りの良い皮革素材で、ヘッドバンドだけではなくハウジング全体にも使われています。ここも妥協無しです。ちょっとお手入れは心配。

ちなみに開封時にはなるべく元の状態に戻せるようにするのがポリシーだったりしますが、タグの取り外しが上手くいかなかったので泣く泣く紐を切断しました。

ケーブルは着脱式。ハウジング間にはゆったりとした幅があり、イヤーパッドも十分な厚みがあります。

個人的に普段使い用の条件として耳全体を覆うイヤーパッドがありますが、HD800のような広大さはないものの十分な大きさです。装着感は後ほど。

ハウジングにはStellia、Beryllium、Fabriqué en France(Made in France)の文字。ロゴ部分がくり抜かれていて、若干ですがここから音漏れします。

ハウジングの可動範囲はそこまで広くはありませんが、必要十分。

今回一つ誤算だったのがケーブルの長さ。バランスケーブルは3.0mですが現在環境がなく、使用可能なアンバランスケーブルは1.2mと完全にポータブル用。下調べは大事ですね。写真のように太くはありませんが、少しクセがつきやすいです。ついでにStelliaを着けて外を歩く勇気は今のところないです。

幸い、finalのケーブルが刺さるという情報がありましたので、ホームユースにはD8000で使用している3.0mのシルバーコートケーブルを使うことにします。

使用感

本体重量は435gと決して軽くはありませんが、幅広なヘッドバンドとゆったりした側圧、肉厚なイヤーパッドが吸い付くように耳全体を覆うので重さはそれほど気になりません。長時間の装着も大丈夫です。さすがに下を向くと自重でずれますね。

イヤーパッドが密着するので遮音性は想像していたよりも高いですが、先述のとおりハウジングのロゴ部分から若干音漏れします。また、これからの季節はこの密閉感が逆に辛くなりそうなので対策が必要かも。

あとは室内使用がメインにはなりますが、ポータブル環境でも十分な音量を取れるのはよいですね。

音質

第一印象として、ハイエンドの主流ともいえる音を忠実に余すところなく再現するタイプではなく、そこから更に独自の雰囲気と音づくりで聴かせるタイプだと感じました。

音場はあくまで密閉型の範囲ですが、余裕のある広さ。ジャズハウスくらいの広さでの少人数編成による演奏などによく合います。ボーカルの表現が特徴的で、耳元ではなく少し離れた位置から聞こえる感じですが、他の音に埋もれることなくスッと耳に届く感じ。全体にふわっと広がる音の中心にボーカルの輪郭が浮かんでいるようなイメージでしょうか。

高域はしっかり上まで伸びますが、サ行が刺さることはありません。優しいピアノの音色などにぴったりです。

低域の量は少し多めで、密閉型としてあえてなのか意図的に強めている印象を受けます。ぼわぼわとした不快さはなく、かといってカッチリとした緊張感までは持たせず、ある程度余裕を持った絶妙な柔らかさ。

独特の空間表現と低域の強さが合わさり、音全体としては優しくウォームな印象を受けました。低域が出てるのでロック調の曲も合うには合いますが、個人的には落ち着いた曲調でしっとりしたボーカルものに最適だと思います。TwitterでARIAの楽曲全般に合うといったのはこのためですね。

この絶妙な空気感はハイレゾ云々とはまた違うベクトルのため、解像度や原音再現重視のサウンドを求める人には合わないかもしれません。とにかくボーカルを中心とした雰囲気重視の人など、ハマる人にはとことんハマるといった潜在性を秘めています。Focalは2012年からヘッドホンオーディオに参入しましたが、これまでに培われた確固たるブランドの方向性が、ハイエンドヘッドホンにおける独自の音づくりの追求と、妥協ない製品の質感に現れているのだと思います。

その後

ということで、当初の目的である普段使い用の密閉型ヘッドホンをゲットした訳ですが、これからの季節、もちもちしたイヤーパッドの優秀な密着具合に不安が残ります。購入して早々に劣化するのは避けたいところなので、ヘッドホンカバー「mimimamo(Amazonページ)」を購入してみました。

公式ページを参考に、ブラウンがなかったので無難に黒のLサイズを選択。良く伸びる素材でイヤーパッド全体を覆うように装着しました。

中心部分が少し耳を圧迫する形にはなりましたが、表面はさらっとした感触になり湿気によるムレは軽減されそうです。音への影響も感じられませんでしたので、当面はこれでいく予定です。

Focal Stellia クローズドバック 周囲 オーバーイヤーヘッドホン (コニャック)

sponsored links

0件のコメント