YAMAHA YH-5000SEの開封とファーストインプレッション
昨年12月に発売されたヤマハのフラグシップヘッドホン「YH-5000SE」を購入しました。
ちなみに予約開始数分後に予約したのですが、ヨドバシ.comに1stロットがなかったか、よほど数が絞られていたかで、結局発送されたのは1か月以上後の2ndロットとなってしまいました。
現在も各販売サイトにおいて、入荷時期未定の状況となっています。






和紙は折り目がつきやすく、実際ついてしまったので、開封する際気にする人は注意です。


YH-5000SEにはイヤーパッドが2種類付属していて、購入時にはレザーが装着されています。




スタンド単品では38,500円と、普通に良いヘッドホンが買えるお値段なので感覚がマヒします。

ハウジングは前後180度に近いところまで、かなりの角度回転します。

コネクタ部分の黄色がアクセント。

写真のとおり細かな穴が開けられていて、フレーム部分以外は基本開放されています。

数字は100番台でしたが、巷にそれほど出回っている印象は・・・

左右のスライダーで装着感を無段階に調節できます。
フレームのスライダー可動範囲部分に空洞ができない作りには拘りを感じました。


パッド部分は前後で厚みが異なるため、左右それぞれで専用となります。


一般的に据え置き用のヘッドホンケーブルは3mの長さのものが多いですが、付属ケーブルはいずれも2mとなっているため、使用範囲が限られます。
ちなみに、現在所有しているfinalのシルバーコートケーブルが3mだったので接続を試みましたが、ロックに使用する突起部分が干渉してしまい、断念しました。

さすがに高価なだけあって、支柱の接合部分を回して取り付ける際にしっかりと正面で止まる点や、滑らかな表面処理、重厚感など、随所で質感の良さを感じます。


ヘッドバンドの接地面が幅広で、十分に負荷が分散されていて好印象。
ケーブルが上手くまとまりませんでしたが、普段はアンプに挿したままのため大丈夫そうです。
簡易レビュー
しばらく普段使いとして使用してみました。
イヤーパッドはとりあえずレザータイプを装着し、付属のアンバランスケーブルを接続しています。
手に取った最初の感想は、やはり軽い!の一言でした。
最近はダイナミック型のFocal Stelliaを専ら使っていて、あまり重いとは感じていませんでしたが、それでも重さは435gあります。
手持ちではSENNHEISER HD800Sが370gともう少し軽いですが、平面駆動型のYH-5000SEは320gと更に軽く、同じ平面駆動型、final D8000の523gと比較すると、更にその軽さが際立ちます。
サウンドの第一印象は、期待していたほど高音が伸び切っておらず、なんだか籠っているように感じました。少なくともD8000を初めて聴いた時のような衝撃はありませんでした。
どうやら音量が小さすぎたことが原因のようで、ある程度音量を上げることで、だんだんとその性能の高さが垣間見えてきます。
音のバランスは、どの帯域も主張しすぎず、かなりのフラット傾向。
高域はかなり大人しく、低域も決して多くはなく、一言で表せるような特徴がありません。
敢えて挙げるなら、音量を上げても膨らみ過ぎない、低域の締まりや質感はかなり良いと感じました。
とりあえずはこんな感じで、YH-5000SEは基本性能が高いのは確かなんですが、ヘッドホンに明確な音楽的特徴を求めていると、短時間の使用では中々その良さを感じることも、伝えることも難しいと思いました。
サウンドに関しては他のヘッドホンとの比較も踏まえながら、もう少し探究が必要そうです。
使用感についてはやはり軽さと装着感が抜きん出ている一方で、2mという微妙なケーブルの長さ、付属品の価格、簡易パッケージ版の後出しの噂など残念な一面もあり、総じて癖の強い製品、という印象です。